VALUがヒカル事件を受けて新ルールを発表したけど全く意味がない件
VALUがヒカル事件を受けてルールの改定を発表しました。
売り注文について 1日に売却できるVAは、対象VALUの総発行VA数の10%未満 例: 総発行VA数が1,000VAの場合、1日に100VAまで売却可能 ※ 自身が発行しているVALU・他の方のVALUいずれも対象です。
買い注文について 1回に購入できるVAは、最大10VAまで
2017年9月4日から適用するとのこと。
VALUはどういうつもりなんでしょうか。これで被害者が減るとでも思っているのでしょうか。全く意味がない。というより改悪と言えるかもしれない。
新ルール1 - 1日に売却できるVAは、対象VALUの総発行VA数の10%未満
ヒカル氏の事件について振り返ってみましょう。
事件当時の1bitcoinが45万円として、ヒカル氏のVALU高値は0.09BTC=40500円。
ヒカル氏はこの事件で5000万円ほど得たという話なので売れたVAは5000万÷40500=1234VAと想定できます。
そしてヒカル氏の発行VAは50000です。
新ルール[1日に売却できるVAは、対象VALUの総発行VA数の10%未満 ]とのことですが、このルールが適用されたとしてもヒカル氏は5000VAの放出はできるわけです。被害VAは1234なので、最初からこのルールが適用されていたとしてもヒカル氏の事件は防げなかったということになります。
つまり新ルールは全く意味がありません。
さらに公式自らが[10%の売却はOK]とお墨付きを与えた形になっています。
公式に[これからはバンバン詐欺っちゃってくださいね]と言ってるとも解釈できます。
新ルール2 -1回に購入できるVAは、最大10VAまで
これは消極的な利用者保護ルールですね。
100VAとか1000VAとか注文して、詐欺発行者が大量売りをしてきた時に被害を少なくするためのルールという感じでしょうか。
しかしVALUの最大の問題点は発行者が100%を持ってる状態で上場するという所です。
これにより価格の釣り上げが容易になり、価値のないものに高値が付いてしまいます。
また発行VA数が多すぎるというのも問題です。 [時価総額◯◯億円]という人をよく見ますが、時価総額は絵に描いた餅であり、その原因は ムダに多い発行VA数です (参照: ※1)
以前も記事にしましたが、上場前に公募することが解決策になります。(参照: ※2)
それらの問題点を解決しようとせずにこのようなルール改定でお茶を濁すとはユーザーを馬鹿にしてるとしか思えません。
まとめ
VALUの利用者保護のための新ルールは全く意味がありません。
なんの根拠で10%という数字にしたのか知りませんが、現状では10%はとても大きい数字になります。
例えば[時価総額80億円です!]というようなアピールをしている発行者がいますが、この発行者が10%を放出したら8億円になります。
VALUは8億円の被害は容認しろというのでしょうか。