VALU利用者保護のための新ルールを予想してみる
VALUが利用者保護のために規約の改定を行う旨の発表をしました。
利用者保護のための新ルールの策定・改定について
すでに報道されているとおり、利用者保護を強化する利用規約の改 定を含む新ルールについては、来週中を目処に発表する予定です。
8月23日の記事なので、遅くとも9月の1-3日くらいには発表になると思われます。
改定内容を予想する
さて改定内容を予想してみましょう。
先日ヒカル氏の事件があり、その直後の[利用者保護のための新ルール]ということなので以下の問題に対応することが考えられます。
- 発行者による大量のVA放出に対する制限
- 価格の乱高下による購入者の保護
この2点です。
※ヒカル氏の事件についてご存じない方はこちら↓
人間関係現金化フィンテックの「VALU」、深夜2時56分の火消しプレスリリースで未上場ながらクソ株の階段を一歩登る : 市況かぶ全力2階建
1. 発行者による大量のVA放出に対する制限
実際の株式公開時には大株主が大量に売り抜けをして市場を混乱させないように[ロックアップ]という方式を使われることがよくあります。
ロックアップとは「鍵を掛ける」という意味で、その銘柄の大株主等が、「公開後の一定期間、市場で持株を売却しない」旨、公開前に契約を交わす制度です。公開直後に大株主等が集中的に大量の株式を売却することによる相場のかく乱を防ぐという趣旨があり、会社役員、大株主、ベンチャーキャピタル等、未公開時の投資家が対象とされています。
具体的には、[発行者は上場後3か月はVAを売れない]という感じでしょうか。
発行者は[儲かるしかない仕組み]になっているので、このくらいの改変は仕方がないでしょう。
2. 価格の乱高下による購入者の保護
1でロックアップを例に出しました。しかしVALUは[上場時は発行者が100%のVAを握っている]という三流システムです。
なのでロックアップをかけてしまったらVALUには売りも買いも起こりえません。
その問題と2の[価格の乱高下による購入者の保護]を同時に実現するために[公募]や[売出]を行います。
この辺りは以前のエントリーに記してありますが簡単に説明すると
[上場時にはすでに株主が存在するようにして流動性を確保する]ということです。
現状では上場時に大株主が100%の株(VA)を握っている状態であり、価格操作をやりたい放題。 それが価格の乱高下につながっています。
[公募]や[売出]を行うことが価格の乱高下に結びつくはずです。
※公募や売出についてはこちらに詳しく書いてあります wats2012.hatenablog.com
まとめ
予想というより提案になっている気がしますが、私が考えた利用者保護のための新ルールは
- 発行者は上場後3か月はVAを売れないようにする
- 公募、売り出しを上場前に行う
というものです。
しかしこれを単純に行うと新規発行者は時価総額が低くなり、すでにVALU発行済みの先行者は高くなるはずなので、この差をどうするのかが問題となります。
市場が自然に歩み寄るのか、先行者に制限をかけるのか。
どちらにしても現時点のVAは高すぎるので、高値で買っている人は土俵際です。
[利用者保護]とはいえ、これからの新規参入者の保護が優先ではないでしょうか。既存の参入者は完全には保護されないと思います。
どちらにせよ、新ルールの発表時にVALUバブル崩壊を伴う可能性は高いと思います。