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楽天証券のシステム障害時の対応を調べてみた

2017年8月25日昼ごろから、楽天証券でアクセスできない障害が発生しました。

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僕はスインガーであり、すでに買っている株は損失限定の逆指値注文を出しているし、新規に買う注文もすでに出しています。ザラ場中は基本的に何もしないので、値段チェックできないくらいで特に影響はありませんでした。

しかしたった今買い注文が約定したばかりだとかいう場面で障害が起こらないとも限りません。 そこで注文が出せずに損した場合に楽天証券はどれだけ配慮してくれるのか。そのあたり調べてみました。

システム障害発生時の対応

楽天証券のHPにシステム障害発生時の対応というページがありました。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/company/failure/

順番に見ていきましょう。

システム障害の定義

システム障害とは、弊社のシステムに明らかな不具合※1が発生していると弊社が判断し、かつ、お客様がインターネット※2またはマーケットコール(自動音声応答)経由でご注文いただけなくなるか、お客様から受託したご注文の執行(市場への発注)が遅延し、もしくは不能となった状態をいうものとします。

そしていきなりとんでもないこと書いてます。

※1 回線の障害やお客様のパソコン等の不具合は含まれません

つまり、[楽天証券内部のシステム]はシステム障害だけど[楽天証券と外部をつなぐ通信回線]はシステム障害とは認めないよ、ということでしょうかね?

まぁとりあえず次を見てみましょう。

障害発生時の電話受注体制について

システム障害発生時には、以下の「障害時受注対象商品」について、弊社カスタマーサービスセンターでも受注を行います。 ただし、障害発生時は、多くのお客様からのご注文やお問い合わせによりお電話がつながりにくくなる場合や、障害の影響範囲によっては、注文を承ることができない場合がありますので、あらかじめご了承ください。

「とりあえず電話してきたら注文受けてやんよ。でもそういう時は混んでるから繋がらないけど文句言うなよ?」ということですね。

正常に執行されなかった注文の取扱い

弊社がサービスを提供するすべての商品のお取引について、お客様からすでに受託した注文がシステム障害の影響により正常に執行(市場へ発注)できなかった場合には、弊社での注文受付・発注時刻と市場での取引状況とを照合、検証し、弊社が責任を持って、以下のように処理させていただきます。

  1. 本来約定すべきであったが、障害により執行(市場へ発注)できなかった注文

  2. あらかじめ取引所の承認を受けて、お客様の注文を立会外で弊社が相手方となって適正と認められる価格で成立させます。

または

  • 障害復旧後、市場に改めて発注します。その結果、本来の注文を正当に執行していたときに当然に約定していた価格と差額が生じた場合は、弊社が負担して清算いたします。

    (以下略)

「客から楽天証券へ注文を発注したけど、楽天証券から東証に発注できなかった場合は責任持ちますよ」

ということですね。そりゃそうだ。

注文を受注していない場合

障害により注文ができなかった...

例えば... ログインできず注文が出せなかったので、得られたであろう利益が享受できなかった 約定結果の画面反映に時間を要したので反対売買が発注できず、得られたであろう利益が享受できなかった 注文を取消(訂正)する予定であったが、画面の遷移が遅く取消(訂正)が発注できず元の注文で約定してしまった これらは、いわゆる機会損失に該当します。 弊社として受注行為がないことから価格の確定ができず、損失額の確定ができません。したがいまして、このような機会損失については、損失を補填することができませんので、あらかじめご了承ください。

[客 -> (発注) -> 証券会社]の部分で発注できなかったら、それは責任持ちませんよ、ということですね。

これは当たり前で、もしこの部分で責任取りますって言ったらチャート見て後出しじゃんけんできますからね。

要するに[事前に発注していた注文については責任取るよ]ということです。

ロスカットの逆指値は常時出すようにしておきなさい、ということです。

と思ったら別ページにこんなこと書いてます。

システム障害発生時の逆指値注文

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/company/failure/stop_limit.html

次の場合は、逆指値注文の新規受付を停止させていただきます。障害の原因が解消され、復旧次第、逆指値注文の新規受付を再開いたします。 なお、これらの障害は、当社のシステムの不具合に該当しないことから、当社がすでに受託した逆指値注文については、過誤処理の対象外といたします。あらかじめご了承ください。

  1. 取引所等における障害 東証または大証等の市場側でシステム障害が発生し、当該市場側からの価格情報等の配信が遅延し、中断し、または停止した場合。
  2. 情報配信ベンダーにおける障害 当社が契約している情報配信ベンダーにおいてシステム障害が発生し、当社が情報配信ベンダーから正常に価格情報等を受信できなくなった場合。
  3. 回線障害 情報配信ベンダーのシステムと当社情報受信システムとの間の回線に障害が発生し、当社が情報配信ベンダーから正常に価格情報等を受信できなくなった場合。

指値は客から証券会社へ注文した時点ではまだ取引所には発注してなくて、逆指値の価格に達した時点でそれがトリガーとなり[証券会社 -> (発注) -> 取引所]となるわけです。

上記の2では[逆指値の価格に達した]ということを証券会社は知りえなかったので、証券会社の責任じゃないよ補償はしないよ、ということみたいです。

そんなの客からしたらどうしようもないじゃん、と思いますがそういうことみたいです。


さて、ここまで長々と書いて今更なんですが、本日の楽天証券の障害は[通信障害]であり[システム障害]ではないようです。2017年8月25日19時21分現在、公式HPに以下の記述があります。

【通信障害のご報告】 8/25正午過ぎから発生していたインターネットの広域ネットワーク障害は、 現在復旧しており、お客様の環境によって、順次接続が可能になっております。 お客様にはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。

https://www.rakuten-sec.co.jp/

結局[楽天証券内部のシステムに問題があったら補償するけどそれ以外は知らないよ]ということですね。

おまけ

僕が愛読している[塩漬けマンの株奮闘記]にこんなことが書いてありました。

ネットワーク障害って、起きるの前提なんで、普通は回線を冗長化するんですよ。

(中略)

全く繋がらなかった楽天証券は・・・結構問題だと思います。

待機回線を敷設していたのか?していたとして、正しいインフラ設計(回線業者・帯域)だったのか?自動切換えシステムは機能していたのか?ネットワーク設計に問題はなかったのか?

通信障害で後場修羅場!!! | 塩漬けマンの株奮闘記

元SEの塩漬けマンさんによると[結構問題だと思います]ということ。これはいよいよ証券会社の変更をするべきなのか…

僕は楽天証券を10年以上使っているので売買履歴とか振り返るのに重宝してるんですけど…替え時なのかなー。